簡単な血液検査で、大腸がんやがん化する大腸ポリープを高確率で特定する新しい検査方法が開発された。また、大腸がんの再発、転移リスクを判定する新検査方法も開発が進んでいる。
新大腸がん検査は、採取した少量の血液を遠心分離し、上澄みを検査する簡単な方法。これで大腸がんもしくは大腸ポリープの早期発見が可能となり、患者の生存率向上が期待される。
この新しい大腸がん検査は、三重大大学が米国の病院との共同研究。
また、大阪大学では、大腸がんの再発や転移のリスクを高精度に判定する手法を開発した。
病原体の侵入などを防ぐ「リンパ節」に含まれている微量のがん細胞を調べることで、大腸がんの再発や転移のリスクが判定できるのだ。
大腸がん患者300人を対象とした調査では、リンパ節にがん細胞の量が多いと、転移や再発の確率が高まることが証明された。この検査では、リンパ節転移の大小に依存することなく、より正確に再発リスクの高い患者を判別できることも判った。結果として大腸がんの転移再発を早い段階で抗がん剤など潰す早期治療が可能になる。