サプリメントのマルチビタミンを毎日飲むことで、がんのリスクが減らせる ことが実証された。
米国で男性1万5000人を対象とした長期の臨床試験(治験)が実施され、ビタミンのサプリメントのがん予防効果が確認された初めての大規模治験となった。
平均11.2年間を追跡調査されたマルチビタミンのサプリメントを服用した男性被験者群はプラセボ(偽薬)投与群と比較して、がんの発病率が8%も減少したのだ。
ただし、このリスク減少に多大な期待は禁物で、主流のがん予防が、禁煙、抗肥満、健康的な食事、継続的な運動であることには間違いない。マルチビタミンを摂っていても喫煙を続ければ、がんリスクは高いということだ。
国立衛生研究所(NIH)が資金提供して製薬最大手ファイザーが実施したこの大規模治験の結果は、米国がん研究会議(AACR)で発表され、米医学学会誌(JAMA)に掲載された。