2012年6月25日月曜日

パッチを貼るだけの新がん治療法

皮膚がん治療に、パッチを貼るだけの新しいがん治療法が開発された。全インド医科学研究所が発表した。

新治療法は基底細胞がんに適用される。基底細胞がんは、皮膚がんの中でも死の危険性は低いものの、患者数が最も多い皮膚がん。治療方法は放射性リン(32P)を使用したパッチを貼るだけで、手術や放射線照射などと比べて非常に安価で入院の必要もない。貼るだけなので、傷も残らない。

臨床実験では、顔に基底細胞がんのできた被験者10名を対象に実施された。皮膚がん患者の患部に治療パッチを3時間貼り、同様の処置を4日後と7日後に繰り返した。結果として、3か月後の検査では全員の基底細胞がんが消滅した。しかし、6か月後の再検査では、2名の被験者が再発した。

今のところはまだ実験が小規模なので、実用化までに広範囲な研究が必要とされている。悪質な皮膚がんとされるメラノーマ治療への展開が期待される新治療法だ。